事情で休暇が3日延び、だらしなくホテルで過ごす。
こういうときに何か書きつづっておくのはいいかもしれない。


ISLへいった時のことを記しておこう。
当地を故郷にする友人たちから入念に情報を集めての渡航であった。
この「国家」の持つヤバイ経緯を知らずとも、都市が放つ強烈なコントラストを
目の当たりにすれば、ここが大地から浮遊した「楽園」だと感じるのではないか。


「近代」の結晶のような町、TLVに行けばその思いはいっそう強まり、
ライフルを持ったナタリーポートマンのような女兵士が
夜はクラブでほてった体を持て余している。
地中海の持つ幸福な光に育まれた魚介類、果物たち
ビーチに広がる永久に続くかのような憩いの時間
ここには、常に「ヤバサ」が人工心肺による酸素で生きながらえているようだった。


F wordを伴って、Judishと悪態をつくパレスタインたちの表情から
ダイヤモンドで出来た壁が今も大地を切り裂き、痙攣を起こさせている。
TLVはバウハウス並びにドイツ表現主義、コルビュジアン系の教育を受けた
建築家たちによって計画された都市らしく、そこらじゅうに
半世紀ほど前の日本人建築家たちが新しい古典とあがめたものが、ゴロゴロ転がっている。
それらがレプリカとしてではなく、野生味を帯びていた事にずいぶん戸惑った。


ロスチャイルド家によって投資された莫大な資本によって
急がれた建国は今も大地に馴染むことなく、対立感情だけを煽っている。
イミグレーションを通過する際のヒリヒリとした感情は
文化的先端の皮膚をナイフで剥ぐよう痛みと思えた。