神経衰弱といった奇妙なトランプゲームがある。 よくきったカードを裏にして並べ 二枚ひらいて、同じ数字なら頂けるというゲームだ。 私には不思議と良いカードが集まってくる。 良いカードのほうから寄ってくるのだ。

昔、親父が妙なことを言っていた。 「今度是非、呑みに行きましょう」 の一言が実際に実行できる人はわずかだ。 そんなことを言っていた。 そんなことねえだろうとも思っていたが本質的な気もする。 その一方で、起動できるか否かを考えている人は ある意味…

木橋 (河出文庫)作者: 永山則夫出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2010/09/09メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 26回この商品を含むブログ (5件) を見る昨年の10月に永山則夫による本書が河出書房から新装出版された。 殺人罪によって97年、死刑執行さ…

より激しくなっている人間はいなかった。 どこかへ去っていったのだ。 シカやウサギが木の実を探しては頬張るような 小さくて弱い生き物のようだった。 目の前の合理、秩序に対して従順で、 大きな原理に抵抗できないようなそんなつらさがあった。 私は子供…