木造建築を見直す (岩波新書)

木造建築を見直す (岩波新書)

坂本功 著

建築家は日本では木造にだけは手を出すな。
と言うように、木造は下手に軸組をいじってしまうと倒壊してしまうそうである。
確かに住宅特集などで見る木造のものはなんでこんなに太いんだと首をかしげるほど不細工なものが多い。
民家にしてもブルータルでいいんだけど、少しスパンが短いとかやっぱり思います。
耐火を見るとどうして梁が太ってしまうし、もしもの時を考えるとブクブクにボリュームが生まれてしまう。
CGは鉄によって実現されている。鉄のデザインができなきゃマッピングしているだけだろう。


大震災を経験して、筋交いによる耐震が伝統建築にも適応されているらしく、
本書では東大寺大仏殿が西洋のブレース構造で耐震されていることを紹介している。
私も銀閣の四隅にブレースが補強されている様子を目撃したし、
西本願寺も仮囲いに覆われ大手術をしているようだった。
大切にしたいものには、耐震をしましょう。


コルビュジエのドミノシステムの有名なドローイングを改めて見ると
信じられないぐらい柱が細いことに気づく。

建築計画

建築計画


鈴木成文 
守屋秀夫
太田利彦 編著


集合住宅は難しいそうだがやってみたい。
間取りには、間仕切り壁一つに切実さが伴っているように思える。
社会学からのアプローチで平面を考察する建築家には
着実な観察によるガッシリとしたものが感じられる反面、それが実体化してみると
おやっと思わせられることも多い。


鹿島デザインの設計したKAGA regidenceでは壁式免震構造という新しい技術を使っている。
14階建なのに壁式を使っていて梁がなく、
免震とってるからか、構造壁も全然なく、すさまじくすっきりしている。
2.5mのフルハイトサッシュは相当でかそうだし
ワイドが7.5m、アスリートのような建築の強さがこの仕事にはある。

http://www.nomu.com/new/kaga-residence/technology/tech_4.html