太田博太郎は、自分が文章を書くのが下手で苦労したと言っている。
うまく書けるように、彼はうまい作家の文章を朗読したり、
自分の文章を女房に読ませたりしている。
私も文章を書くのが下手だから、もっと太田氏のように謙虚にうまい人を勉強しよう。



建築史の先達たち (1983年)

建築史の先達たち (1983年)

太田博太郎 著

先にも記したが、通史というのも、甚だ錬金術的なものであるようだ。
よくわからないのを体系化するのだから。
しかし、同時に通じている人の話を読むと、いかにもおもしろい。


本書では、日本の建築史家とその活動を主に紹介している。
伊東忠太に始まり、関野貞天沼俊
長谷川輝雄の出現による日本建築史学の第二段階の発展。
足立康、堀口捨巳、大岡実、他にも法隆寺や平安宮の調査で活躍した人物の話がある。


太田のテクストは、優しさに満ちていて読んでいて楽しい。
是非、太田を読むことをお薦めしたい。
まあ、読むしかないでしょう。