横浜でお酒を嗜む。
女の子二人と話すが、死ぬ程つまらなくて早々に失敬し、
別の店で友達と話す。
主に労働観の話だったが、景気のせいだろうか、
なにかコアな話が多くて飛躍がない。飛躍がないことはいい事だろうか。


ダメだな、もっと精進して勉強せねば。
それしかない。


そういえば、私は学生時代に
ここには「鬼」がいるという極めて主観的な捉え方をしたものがあったが
あれはあれでそれほど変なことを言っていた訳ではないと思う。


この「鬼」という言葉は何を私は指そうとしていたのか
まだ掴み切れていないが、都市に深く浸透したものではあっただろうと思う。
都市にある種のデモーニッシュなものを感じ、
それが魅力として映るという経験は、案外少なくないことに思える。


それを鬼に象徴化をしたところに私の幼さ(詩的?)があったとは言え、
都市を歩いていて、悪魔的な質感を感じる場所の湿度感は
今もって私たちが魅力と感じる場所の一つのタイプではないだろうか。


鬼という概念は文明を限定するが
それは形式的にその言葉を採用しただけであり
あらゆる都市にそうしたデモンズダンスがひしめき合っているように思えない事もない。