これは長谷川利行という画家の絵である。
福田和也の書籍の冒頭に登場する。
調べてみるとこの人は相当おもしろい絵を描いている。
短時間で描き上げてしまうらしく、タッチにもそうしたダイナミックな感じが残る。
このタッチを福田は、
「犯罪の素早さが、描線を響かせ、眠った主観から、風景が目の前に在る事の恐ろしさを切り開く」
と言っている。
絵を描くって「恐喝」のようなワイルドなものなのかもしれない。

引用サイト:http://www5.ocn.ne.jp/~kunisada/hasegawa.jpg

日本の家郷

日本の家郷

福田和也 著


出発点と終点の見えているものをスポーツ的だ批判し、
それらがなく、彷徨っていることを「くらい」と言う。
日本にて洋画を始めたとされてる高橋由一
そうした「くらい」日本において、卑近なものを対象とした。