建築とポップ・カルチュア

建築とポップ・カルチュア

レイナー・バンハム 著
岸 和郎 訳



バンハムによる小論のアンソロジーとなっている。
ギーディオンを背景としながら
表現主義未来派を能動的に扱っていく姿勢があり、
彼自身がプロレアタリアとしての立場を明快に打っている。


フォスターのウィリス・フェーバー本社や
スターリングのレスター工科大学の話は
示唆的なものがある。
「アンチ・ディテール」の概念が提出されている。
これはもう少し考えてみたい内容に思える。


消耗されるものとしてのデザインに
少しだけ異なった、でも当たり前の解釈を施している。
私たちが今直面しているのは、知的なものがすでにポップな様相を
帯始めているという状況ではなかっただろうか。
消耗に私たちは更なるレバレッジを効かせる必要があるのではないか。