アントン・コービン 監督作品


まず、この映画はすばらしい。
サム・ライリーが相当かっこいい。
Joy Divisionの音楽が無茶苦茶かっこいい。
モノクロの画質がすばらしい。
なにより、アントン・コービンが監督をやっている。
カットがいちいち、決まりすぎっていうぐらいやっている。


画面が動いていっても、アングルのセレクトには
やはり、美のセンスが問われている。
どうでもいいカットが丁寧に決められていて
切れ味抜群だ。この画面の作り方はアントン・コービンらしい。



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パールフィ・ジョルジ 監督作品


ハンガリーの映画だそうだ。
こういう得体の知れない映画を見るのは楽しい。


どこかの村の生活を撮影し続けている。
ハックルとはハンガリー語でしゃっくりの音の事だそうだ。
しゃっくりの音だけじゃなく
虫や動物、植物、自動車、機械が出す音を拾い集めている。
もぐらの登場するシーンが良かった。
土地に神様や精霊がいれば
こんな視線を持っているのかもしれない。


イェーツの詩を読んで想像した世界が
ここにあるように思った。
煉瓦造の壁面とぎっしり生えている雑草の感じがよかった。
ひたすらスローなんだけど、そこに終わらないものが
あったような気がする。


農夫が仕事をさぼって、女を見ている隙に
ロバがかってに走り出してしまうシーンでは
人がいない場所にも世界が広がっている感じがよく映っていた。





ケン・ローチ 監督作品


アイルランド独立戦争を描いた映画。
目の前で迫害が行われていることを見てしまい
ダミアンは、決意しIRAに加わり、独立を求めて戦う。


独立を求めた同志たちが
政治思想の相違によって袂を分けていき
内紛へと至る過程は
ジレンマとしか言いようがない。
信念が狂気になっていく。