孔子 (新潮文庫)

孔子 (新潮文庫)

井上靖 著


説教臭い本だなと思いながらも通読した。
仁とか徳とか知みたいなもんを
本書では延々繰り返していて
少し、くどいと感じてしまう。






クリスティアン・ムンジウ 監督作品


本年の最後の一本はルーマニアの映画である。


あらすじはシンプル。
学生寮のルームメイト、ガビツァの中絶を手助けするオティリア。
彼女は精神を削っていく様子を撮っている。


中絶手術を行う闇医者との交渉と
オティリアがガビツァの胎児をビニール袋につつんで捨てにいく場面
考えさせられるっていう言葉でいいのか疑問だが
緊迫感が私の脈を早く打たせていく感じがした。


私はまた一つ、言葉を話せなくなった。そんな映画だったように思う。
自分の想像力のなさを実感した映画だったと思う。


息子の部屋 [DVD]

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ナンニ・モレッティ 監督作品


ある精神科医モレッティ)が
事故で息子を亡くしてしまう。
その悲しみをどのように背負っていくのか
優しい音楽と共に描いている。


悲しみを乗り越える瞬間て
あまり考えた事がありませんでしたが
死んでしまった息子の友達。
彼女たちはヒッチハイクの途中なのだが
途中まで送ることで、その悲しみが少しだけ
薄らいでいく様子が非常に美しいタッチで描かれている。


普通の家族の会話だったりするんだけど
言葉が詩のように出てくる。
あまり、詩なんぞと思っていたけど
美しい言葉ってありそうだと思った。