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- 作者: 中井久夫
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 2004/04/02
- メディア: 単行本
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中井久夫 著
精神科医、中井久夫の仕事に関するテクスト。
まず、本のサイズが少し大きいのだが
不思議な包容力のある大きさで、そこに書かれた文字が
やさしげな印象を持つ。
知性の大らかさを、そんなところに感じてしまう。
記憶について書かれたものがおもしろい。
発達的記憶論という厳めしい名前になっているが
言葉が「やさしげ」である。
ふと、誰かを思い出そうとして名前が出てこない事態を想像する。
「ほら、あの年に入学した」
「何かの会ではこんな服装をしていた」
という手探りの状態で、対象にまつわる記憶が出てくること、しばしあるかと思う。
これを中井は「索引性」が残っていると表現している。
各記憶は、あるコンテクストを持って記憶されるが
こうした時、コンテクストによる記憶は強いというのは、よくわかる。
勉強することは、コンテクストの強化だと言える。
友達や家族に、「あれとって」と言うと「あれ」を取ってもらえる。
これはコンテクストを共有しているためだと言えることも頷ける。
勉強が水準としばし言われてるのは
このコンテクストのネットワークの規模や属性によるのかもしれない。
記憶配置が、徐々に縦並びから横並びに変わって
年とともに人生はクロノロジー(年代記)から
パースペクティブ(遠近法)になり
最後は一枚のピクチュア(絵)になる。
これをおもしろいと思った。
記憶を拠り所にした世界の見え方が違うって捉えれば
中々、誰でもおもしろいだろうと思える。
ユニークな記憶の配列を持った文化があれば、おもしろい。
泥棒、侍、スポーツ選手、弁護士、医者
それぞれが記憶の配列にあるユニークさを持っているだろうと思う。
- 作者: 隈研吾
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/11/20
- メディア: 新書
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隈研吾 著
建築家として活躍している隈の近作を
自然素材という枠組みで説明していく。
フランク・ロイド・ライトを取り上げながら
建築を説明していく事が印象に残る。
冒頭にもあるように、コンクリートやガラスを批判することで
20世紀とは違う建築を目指している。
コルビュジェやカーン、丹下健三の建築がまるで犯罪者のような
感じで掲載されているのが笑える。
そうした態度の中で石や竹、和紙、化学繊維、水、日干し煉瓦に
向かっている。
いいなと思ったのは、ルーバーが光を粉砕する装置と表現しているところ。
ルーバーって言葉だとどうもねえ。
- 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 発売日: 2005/12/16
- メディア: DVD
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ジャック・ニコルソンの
嫌な感じがたまらない。
目の動かし方がその辺にはない存在感を持っている。