日記を書こう。
この間あるプロジェクトが賞を受賞した。
まあ特に私には関係のないものだが
そのささやかな打ち上げを先日白金で催した。

専らは音楽と映画の話だった。
不思議と建築の話は出てこない。

ワインも二本目となり
私もいくらか挑発的な発言を披露していたように思う。
それを自分はなにが言いたかったのか今日考えていた。

それは次のごとく内容だった。

今私たちは無数に手に入る選択肢の前で
なぜこれなのかという問いに
いかに答えるべきだろうか。

直感。もはやどこかで見聞きしたものだろう?
味付き海苔食いながら、天然はうまいなんてとてもじゃないけど言えないね。

私は思うのだが、
ある洗練された感性はまず、マイノリティから生まれてきた
アンダーグラウンドと言っても差し支えないだろう。
流行と「敢えて」向きを変えることで縄張り意識を強化してきた。
そこに通うことで「通」となり得た。その縄張り意識は大衆化が進むことでますます強靭になっていった

と ここでキーをたたくのを止める。
いくつか書き出しては見たが脱線する一方だ。
またにしよう。ここには馬鹿でかい私の落ち着かない気分が漂い続けている。






[rakuten:book:12110437:detail]


フィンチャーの新作。
サスペンスのどこに自分が感情移入できるのか
もうよくわからない。
その上これは全うなサスペンスとして成立できていない
ゾディアック事件という実話をモチーフとしながら
それは犯人が誰だったかというところが焦点となっていない。

迷宮入りした事件を担当している刑事
もはや世間が見向きもしなくなったこうした事件を
ひたすら追う刑事がいる それだけが残った
捜査のパートナーが異動願いを出し
刑事にいう、責任を押し付けたか?
いや と刑事。

スポットがあたるそばがもっともスポットから遠い


[rakuten:book:12694787:detail]
むちゃくちゃおもしろかった。
つくるスピリットとあのセンス
でっかい声で大傑作と言ってやろう

カーチェイスってジャンルは映画の中ではかなり特異なものだ。
タランティーノはこのグラインドハウスという企画で
アナクロを復元した
すり切れた映画を人工的に作り上げており、画面がとびとびになっていたり
もしかしたらカラー情報が落ちてしまったりとそんな視覚体験を操作している。

ノスタルジーというポーズをとりながら
僕には不連続さがもたらすあのカーチェイスに巨大さを感じた。
この巨大さはノスタルジーから来るものではまったくない。
[rakuten:book:11285570:detail]

月がまだはしごで昇れるほど近くにあった頃の話だ。
すごく美しい物語だったと思う。
月がそれほど地球に近くとも楕円軌道を描き
地球に近寄るときは海の生き物が重力に引っ張られ空に浮かんでくる
銀色の海 すごく綺麗だった、