寝坊

せっかく日曜だというのに寝坊した。
炊きたてのご飯とみそ汁をこしらえ、
ゼネコンから頂いた明太子を食う
うまい

もし食べ物として生まれ変わるとしたら
明太子はなかなかいいかもしれない


シティオブグラス ポールオースター
これでオースターのニューヨーク三部作なるものを読み終えたことになる。
手口はだいたい同じであったが
訳出はやはり柴田のもののほうが良かったように思う
なぜか男は時折、裸になる
なにもないアパートの窓から着衣を次々と投げ出してしまうところに
ニューヨークの街並に対して本当になにもない状態の危険さと清々しさと無のような孤独を感じる
作家が作家を登場させ、語り手、主人公、偽名を使った小説家 小説家の描く人物と
ここには少ない登場人物がすべてだれかについてを説明している多さを感じる


村上春樹にご用心 内田樹
内田は父の不在こそ村上春樹文学の根幹である
父とは社会秩序の保証人であり
その成員たちの自由を制限し自己実現の妨害者である
世界のあらゆる社会集団はそれぞれ固有の父を有しているという。
これは権力ということでもあり資本主義経済体制でもある
ドメスティックな文学ではそれら父との確執が優先的な文学的主題となってきた
父こそが社会を渡り歩くマップでありそれなしにはどこにも行けない
だが村上はそれがない。それゆえに批評家から無視をされているという

それにしても村上文学が受け入れられたのは、
欠落したものを共有している という指摘は正確ではないだろうか
この共有の仕方に興味を得る
それは父の欠落ということなのか