みかん

今日は至って何も起こらない一日でありたいと思った
なるべく自分だけのペースで一日を過ごしたい
図書館で午前中を過ごし
その後、散歩がてらで中目黒へ行く

おととい、撤去された自転車を回収しにいき、
おびただしい数の自転車の集積を見て
いつかテレビで見た軍隊蟻か小さいカマキリを思い出す

これだけの数の自転車の主が2500円払ったとしたら
その金は一体どこに使われているのだろうか
集積されるための巨大な場所はあるというのに
駅前に自転車を置く場所は確保されていない
携帯で自分の自転車がどこにあるのか
そろそろできるようになってもいいように思う

買い物かごに
ついみかんを入れてみた
ビタミンがとれそうだなという気分だったと思う
果物が食べたくなる季節なのだろうか
昔はダンボール箱入りで山ほど食べていたこともあり
こんなに高価なのかと思いしる

幽霊たち 新潮文庫 ポール・オースター著
オースターの小説が心地よく読める
いくらか読んでみてから、自分なりに考えてみたい
ただ、何もせずにいろ 
そういう状況で前景化してくる想念、疑心が中核となっている

レザボアドックスが確か、登場人物名が色で構成されていたなと思い出す。
人物を抽象的な色で指すことは
ヒーロー戦隊ものでもそういえばあったななどと思いもよらぬところと結ばれていく
ソローの引用だろうか
書物はそれが書かれたときと同じ慎重さと冷静さとをもって読まれなければならない。