栽培園ベランダ

成長を見る快楽があったな

かなり以前のことだが
放っておいて芽が伸びすぎたジャガイモを
好奇心からそのままプランターにぶん投げた

恐ろしいほどイモは成長していく
瑞々しい緑の葉をつけ
ぐんぐん天に昇っていく
小さな薄い桃色だろうか
花もいくつか咲かせてしまった

こんなに成長してくれると気持ちがいい
白状をすれば、植物を見る楽しみを求めて
いくつか試しにスーパーの花屋とか近所の植物園で
買ってきたがこれがなかなか繊細でどうも
あっさりと虫に食われたり鳥に啄ばまれたり
病気で葉が変色してきたりしてしまい、
ただ水を上げるだけではすこぶる大変で
もはや看病しているような気分になってくる

それに較べて、ぶん投げたイモは絵の具をチューブから出したような緑で
予期していなかった分、そこへまんまとおもしろがってしまう自分がいる

それでも最近、青虫が大量に発生して
夜な夜な(初めて知ったがあいつらは夜喰うみたいだ)
私のカワイ子ちゃんの葉をうまそうに残らず食ってしまおうとしてくる。
いやぁ青虫は天敵だが、その葉の食いっぷりったら
見ていて気持ちがいいくらいうまそうに喰う
うまいんだろうなぁ などと思いながらも
ベランダから一匹ずつ外へすっ飛ばし
イモの発育に力を注ぐ自分がいる


夏へ向けて、朝顔と向日葵をこしらえてやろうかと思っている
できれば、きゅうりやトマトなんかできれば楽しいだろうな。