古寺巡礼 (岩波文庫)

古寺巡礼 (岩波文庫)

言わずと知れた名著中の名著。
和辻、齢30にして、知人たちと国内の古寺を訪ね歩き、
記した印象を記したものが本書とある。


仏門の世界の精神的なコンテクストを一端度外視し、
「形」として仏像や社寺を見ようとする和辻。
この即物的なものへの視線は熱いものを私に思い出させる。
素晴らしいものと対峙した瞬間に、身が震えるような体験を
時に人はすると信じる。そこで人はイってしまうのだ。
ここでイかない人はそこまで。