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足を見て考える。
風呂から上がった時などに
しげしげと、自分の足先を眺めることがある。
特に足の指はとても面白い。
昔、作家だったか漫画家だったかが
足はとても奇妙な形をしていると書いていた。
それが私にはずいぶん、おもしろい発見に思えて
以来ずっと、足を見ては奇妙な形だと思う。
先日、ラクダに乗ったときにそのラクダのでかさが
すこぶる奇怪なものに私には感じられた。
草を食むようすなどから、なるほどコレがラクダかと確認するのだが、
ラクダの足はがっしりとしていて、到底生きているとは思えないようだった。
それに似た感触を、自分の足を見ていて思い出す。
私は自分の足にヒト科の、動物臭さを感じるのだと思う。
足の指を動かそうと、脳から指示を出して、不器用ながら
それが動くとなんとも言えない不思議な状態になる。
脳から最も遠い場所であるためか、それが思い通り動いたことに
ひとしきり、感動するのである。
よくなれ親しんだ仲間であっても、
自分以外の人の足というのは、これまたとても不思議に見える。
美しい女性であっても、足先には五本の奇妙な突起物があり、
彼女がどんなに清楚であったとしても、まぎれもなく動物くさく見えるのです。
- 作者: 手塚治虫
- 出版社/メーカー: 潮出版社
- 発売日: 1993/02/24
- メディア: 文庫
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手塚治虫のブッダを全作読む。
はじめてデジタル書籍でダウンロードした。
ページをめくる度にダウンロードが必要となるので
しょうしょう、じれったいが
「書籍」がデジタル化されて閲覧できるようになると
あまり信じられないことだが、書物の在り方はずいぶん変わるんだろう。
コンサバティブな見方をすれば、それでも読み物は紙でといった考えもあるが
移動をよくする人にとっては、デジタル化された書籍はありがたい。
最近ではハードで買うよりも安く、専門雑誌を読むことが可能である。
インターネットの中で信頼できるものを発見するスキルは
つねに鍛えていなければいけない。
ただ、新しいシステムに則ったものは、往々にして
マジョリティを相手としたものが多く
コアなものはまだ出回ってはいない。
積極的に自分の森をそこで発見していくべきだと思う。