足を見て考える。


風呂から上がった時などに
しげしげと、自分の足先を眺めることがある。
特に足の指はとても面白い。
昔、作家だったか漫画家だったかが
足はとても奇妙な形をしていると書いていた。
それが私にはずいぶん、おもしろい発見に思えて
以来ずっと、足を見ては奇妙な形だと思う。


先日、ラクダに乗ったときにそのラクダのでかさが
すこぶる奇怪なものに私には感じられた。
草を食むようすなどから、なるほどコレがラクダかと確認するのだが、
ラクダの足はがっしりとしていて、到底生きているとは思えないようだった。
それに似た感触を、自分の足を見ていて思い出す。
私は自分の足にヒト科の、動物臭さを感じるのだと思う。


足の指を動かそうと、脳から指示を出して、不器用ながら
それが動くとなんとも言えない不思議な状態になる。
脳から最も遠い場所であるためか、それが思い通り動いたことに
ひとしきり、感動するのである。


よくなれ親しんだ仲間であっても、
自分以外の人の足というのは、これまたとても不思議に見える。
美しい女性であっても、足先には五本の奇妙な突起物があり、
彼女がどんなに清楚であったとしても、まぎれもなく動物くさく見えるのです。

ブッダ 12 (潮漫画文庫)

ブッダ 12 (潮漫画文庫)

手塚治虫ブッダを全作読む。
はじめてデジタル書籍でダウンロードした。
ページをめくる度にダウンロードが必要となるので
しょうしょう、じれったいが
「書籍」がデジタル化されて閲覧できるようになると
あまり信じられないことだが、書物の在り方はずいぶん変わるんだろう。


コンサバティブな見方をすれば、それでも読み物は紙でといった考えもあるが
移動をよくする人にとっては、デジタル化された書籍はありがたい。


最近ではハードで買うよりも安く、専門雑誌を読むことが可能である。
インターネットの中で信頼できるものを発見するスキルは
つねに鍛えていなければいけない。


ただ、新しいシステムに則ったものは、往々にして
マジョリティを相手としたものが多く
コアなものはまだ出回ってはいない。
積極的に自分の森をそこで発見していくべきだと思う。