真っ白なシーツ、美しい女たち、騙そうとする男、地中海
Beirut を訪れた。
素晴らしい街だった。


レバノン内戦の傷跡が残るにも関わらず、
街は活気に溢れ、地中海の開放的な雰囲気がある。
ベネロペクルスのような美女が至る所にいる。


飯はイタリアの風にのっていて、とても美味しい。
魚は最高だった。
バグダッドにいるから、魚介類がたまらん。


車の運転は激しく、何かと金を求めてくるこちらの人々は
どこか愉快に見える。
質問すれば、違う答えが常に返ってくる。
言ってることなんて、常にかわっちまうのさといういいかげんさと
金だけはキッチリとろうとする執拗さが
レバノン商人という言葉の裏にあるように思える。
交渉の面白さが旅の根本にあることは今も昔もきっと変わらない。


人々はそれでも、愛らしい。
宗教の対立もあれば、人種の坩堝でもある。
そういう海風の中を150キロで突っ走る面白さはたまらない。



ベイルートより少し北上するとビブロスという街がある。
少し時間に余裕があり、この地名に惹かれて行ってみた。


ガイドブックによれば、
ビブロスは紀元前3000年頃にフィニキア人によって
はじめて都市国家が建設された地らしい。
バイブルという言葉はこの地名から来ているそうだ。


遺跡の後、地中海を一泳ぎしてゆったりとした時間を過ごした。