顔を見ていると、老いや若さを抜きにして
その人の変わらない顔が見えてくるような気がする。
疲れた人の顔は、幼くも見え、また偉く老けているようにも見える。


座っている人は、遠近があります。
胴、膝と足のつま先、これが今ひとつ掴みにくい。



はて、恵比寿にてTTと呑む。
恵比寿に着く前に御殿場の病院に用があり、
なんとも長旅をした後で落ち合った。


TTは職業病だろうか、音量のつまみが会う度に小量のほうへ廻っている。
小生の耳がそれほど、性能のいい方ではない事も合わせて
風でTTの話した言葉の数々は空のほうへかっさらわれて行くのである。
元々、彼はどこかしら密かな存在である。


そんな耄碌したじじいの談義のように「はあ?」とか聞き返しながら
妙な話へと進んで行った。
思いつき、というほど新鮮なモンではないのだけど
四コマ漫画を描いたらおもしろいんじゃないかと話がなった。


TTもどうやら、「わしもそれをやりとう思っとったんじゃ」と膝を打つ。
小生曰く、「ならワシが今週書きよるきに、おまんは来週かかれよ」
ものは試し、今週四コマ道場のような俗も俗な業務を行ってみようと思い至ったのである。


四コマ漫画は、なんか落ちがあるんだけど
あまりおもしろくないぐらいが良い。
お笑いとは赴きが違うような気がする。おもしろくないと言ってもおもしろい事が任務じゃないのだ。


嫌なのは、やってみて続かない事だ。
「それみろ、いわんこっちゃない。ウラジミール・イワンコッチャナイだ。
あいつには四コマ漫画なんか早すぎるんだ。」
そういう墜落を期待している周囲の荒波を中、これをやり遂げるのは中々の無謀さでは亡いか。