1. 金曜の夜にKTと新宿で落ち合う。

新宿は霧雨の中、西口の超高層群が空を埋めている。
イルミネーションがところどころ、灯りはじめていて街は嫌に明るい。
新宿はやっぱり新宿。日本の多くの写真家もカメラを向け続けている。
東京の東にはない、独特の街の質感がある。


その街を背景にして、そこに勤める馴染みの友人の顔を見ると
彼の表情にそうした新宿の質感が乗り移っているように見えた。
街との契約が精神性に大きく関係しているとやはり思える。


KTはどちらかと言えば、温厚な人物で正直者。
和平を謳い、みんなから好かれる人畜無害の好青年といった感じと記憶していた。
いいとこばっかりだな。悪を受け入れないところは欠点かもしれない。



だが、その晩の彼は、目は真っ赤に血走り、口元には鋭い犬歯が見え隠れする。
唾液を押さえることができず、爪も黒ずんで、ケムクジャラになっていた。
唐揚げを貪り食う様子は以前の彼とはまるで別人であった。


私は怖くなり、トイレに行くふりをして脱走を試みるが、ド・・ドアが、あ・・開かない!!
振り返ると変わり果てたKTがうめき声を上げながら飛びかかって来た。唐揚げの次はおまえだー!


で、二人で話す。どうやら彼はこのブログの隠れた読者だそうだ。
読んでくれているのは素直に嬉しい。
KTは率直で、自分の考えている事を打ち出してくる点でとても話しやすい。


素直に楽しく色々話した。色々と情報も手に入ったし、



  1. 今日、知人に手紙を送った。ハートフルにしたためたつもりだ。

切手を買いにいくと、年賀状が発売されている。
年賀状は早めに出しておいて損はない。早めに片付けてしまおう。
と、いうことで寅年。これを考えるのは結構楽しい。