アーツアンドクラフツ運動の旗手ウィリアム・モリスの自邸。
ロンドン中枢から小一時間程度で行ける。慣れない英語で、予約して見学した。
電話越しに、鈍った英語でなにか言っているがよく分からない。
何度聞いても、今日は犬を食べますか?としか聞こえない。


通称レッドハウスと呼ばれ、設計はモリスの友達フィリップ・ウェッブ。
訪れた日はすこぶる快晴で、
例えるなら、カリオストロの城の冒頭部で次元がタイヤ交換しているシーンくらいのどかであった。
おかげで、モリスの見た中世的生活が眩しい。


蝶は舞い、ミツバチが忙しなく蜜を探り、
黒猫がチューリップを嗅いでいる。
壁面に茂った藤の花がキラキラ光っている。
私以外の見学者たちは大変なご高齢で、管を巻いて来ている方やニコニコしっぱなしの老女
片足棺桶に入れちゃってる方々ばかりである。
これが19世紀末の英国浄土の姿かと感慨深い。


急速な工業化への抵抗としてモリスは中世の生活に帰る事を唱えた。
労働者と建築家のギャップを感じる。
テキスタイルの軽妙さがどうして達成できたかのほうが重要なのかもしれないと思える。


それはさておき、この写真かなり滑稽だな。
いっきまーすみたいになてる。まいいか。