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恵比寿でMSと落ち合う。
この人はしょっちゅう日本にいるように思える。
ゲラゲラ笑っていた。


太平洋で溺れないようにもがく感じと言えば良いか。
動いている人は、少なからず、そうした無邪気さ無様さを引き連れている。
不透明な湖を前に、なにかしら始めなくてはならないし、永遠にそうなのだろう。


カヌーに乗り込んで、とにかくオールで水をかき混ぜている。
推進力という起動の源は、そうは言ってもオール、ひいてはそれを持つ手、
手を動かそうという意志から始まる。何処へなど、後だろう。
かき混ぜていると、その内、こうやればいいのかと身体が分かって来て
漕げば漕ぐ程に、縫うように美しいストレートを描いて水辺を引き裂いていく。


以前、カヌーをやった時に得た、そういう気持ち良さを思い出した。
ボクはそうは思わないなと思っていた事を、ズバズバと言ってくださり、
カヌーは一隻、自分たちのためにだけ与えられることを教えられ、またそういうのもあるのかもと思えた。