「読む男」

おじさんである。股間が大きいのだろう、イチモツをいじって足を組み直す。
肩をいらかせてみたり、首を曲げたり、腕を伸ばしたり
身体は読む事に対して色々と挑んでいるように見える。
同じ姿勢を維持することの難しさというより
新しい知性を馴染ませるために身体が取った行動だと思える。

これくらいの中年を見ると足が細いことに驚くことがしばしばである。


今日は友人と中目黒のおいしいレストランで会食。
彼女の持つ独特のナチュラルさは、不思議な透明感がある。
仕事が中々ないようで、暇だと言っていた。
宛もなく街を歩き回っている様子が思い浮かばれ、
漱石のように街をウロウロしている。


内田百�が好きなようで、一通り彼の文の良さを聞く。
マンフォードの技術史がおもしろいそうである。
人と会うと色々と情報を頂けるのでありがたい。


書店で買った歴史書が重く、鞄がひしゃげてしまった。
倫敦でもこの鞄が活躍した。
鞄を私はあまり買ったことがなく、大抵父、兄、友から譲り受けているものを
長い事使って来たが、自分でなにか選んでみようかと、思っている。