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久しぶりの更新となる。
ひょっこりひょうたん島に少しばかり滞在していたためである。
どうやら島にはまだインターネットが伝わっていないようであった。


島のロンドンてちっぽけな街に居候させてやるという好物がおり
そこで、あんま変わらない生活をしようとしたが
目があちこち、見たがってしまっていけない。
鼻っから予想できたことだったが午前中は学習に捧げるのに苦労した。


それらしい動機があるとすれば
漱石の筆致のせいである。


辰野金吾がバージェスの下へ渡英したのより少し後に
漱石もまた、この島に生活をおいたとある。
なんらかの人種の壁は現在もあるようだが、当時は黄色い顔のチョビ髭が
どんな思いで生活していたのだろうか。
私も食い物のまずさには、辟易した。
金を払って、サンドイッチをゴミ箱に捨てる仕事をしているような気分であった。


倫敦塔は静かでいて、少しばかり血なまぐさい印象を持った。
思っていたよりは外観は控えめで、地味であるが、内心は穏やかな代物ではなさそう。
緑が白い城壁とコントラストを作り、肌寒いが美しい印象を与える。
ロンドンの低音部が凝固したような地である。