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Zoot Sims を聴け
師匠に教えてもらったサックス奏者である。
この人の事は、あまり知らないけど、
どうやら酒を呑んで、演奏するそうである。
ひたすら、こいつの音がいいと最近思って、聞き直している。
- 作者: 鈴木博之
- 出版社/メーカー: 鹿島出版会
- 発売日: 1984/10/01
- メディア: ハードカバー
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鈴木博之 著
ありがてえ話がいっぱい書いてある本である。
タイトルからも察しがつくように
これは、ジョン・ラスキンの「建築の七燈」の鈴木博之バージョンと言える。
何度か本書でも繰り返されているように
建築とは、少なくとも、二つの事を要求する。
いわんや、これを建築のハードと、それをオペレートする原理のようなものと私は捉えた。
実際、私はこの原理欠如を自らに強く感じ、ある意味で
ペンが動かなくなったといってもいいかもしれない。
鈴木は、建築は他の芸術と分離し、模倣芸術ではないという。
いや、そうではないだろうと思える例が浮かんでは消え、やはりそうだろうと思える。
洞窟や木陰といったようなものと「建築」は明確に分けられているということだろうか。
そういったみれば、そう思える。
即物的な構築物であり、だからこそ、抽象化された方法を持たざるを得なくなる。
実は、「精度」が求められるようになったのは、原理が先行していることの残滓ではないだろうか。
原理が必要だと随分考えてきているのに、
やはり、綺麗につくることに専念している人の方が先端にいるのだろうとも思える。
苦悩は続く。必読されたい本の一つである。