荒野のガンマン [DVD]

荒野のガンマン [DVD]

サム・ペキンパー 監督作品


恐ろしく、難解な映画。
ストーリーの核が掴めないことで
なんのために彼らの行動や出来事が起こっているのか
宙に浮いたままである。


そういった意味で発見したのが
馬が映画とは無関係に生きている存在であることである。
背後の大きな物語が死んでいるように思え
音楽だけが映画に抑揚を与えている。
非常に形骸化しているように見え、それが新鮮である。


夜のシーンでは、真っ暗でなにが起こっているのか
わからないところが、丁寧に撮られている。
よく考えれば、現代の夜は明るすぎるのである。



昼下りの決斗 特別版 [DVD]

昼下りの決斗 特別版 [DVD]

サム・ペキンパー 監督作品


西部劇って国民映画ですよね。
時代劇です。
それでもって、西部劇に出てくるような町って
非常に孤立した、場所として描かれています。
これ見よがしに町の中央には広い通りがあって
ここで決斗が行われますよっていう構造である。


ペキンパーからマップが提供されている。
それは、目的地によって世界を限定していく世界観です。
今日の都市では目的地の集積として都市が間断なく繋がっている。
その目で見ると非現実的な姿として見えてきます。
女がいて、頑固な父親がいて、悪漢がいて、裏切りがあり、
最後は英雄的なものを求める。簡単さが見ていて心地よい。