大根役者

病院見学をまたする。
最近、お年寄りを見ると考えてしまう。
この人は若いときのままの中身なんじゃないだろうかと。
きっと俺は何かやったかと自問自答するような夜もあっただろう。
歳を重ねることを、敬いたい。


ビニールハウスがうちの近所には結構ある。
たまたま見かけたものが、すこぶる気持ち良さそうな感じがした。
ビルディングタイプという意味でのおもしろさよりも
屋根がすべてガラス、ビニールといった透明な材料でできていることが
なにか奇跡的に見えてしまう。
トップライトという概念がないような平然とした佇まいであった。

建築をめざした建築を見かけると立ち止まって見ることが多い。
誰かがそこに何かを思考した痕跡が見える。
それはどこか英雄を謳っていた時代を感じさせる。
こんな建築を抱えた都市が
前提としてあった私たちはヒロイックに振る舞うことに
抵抗があるのは必然的ではないだろうか。
ファッションを思考した建築は時代を得てどう見えるのだろうか。
決していいものではないことは確かである。

時間の流れははかないものである。
なにかしよう。
そう思っている。



朝刊の二つの記事が気になった。
気になる記事はここでメモしておくと
アタマの中で取り出しやすい場所にあるものになる。

一つは医療提供体制について。
いま一つは保育所の面積規制が撤廃になったというものだ。
共通点は子育てではないだろうか。

医療の現場は建築が赤ん坊に見えるくらいの激務であり
生命に肉薄したものであるため精神的なストレスも大きいだろう。
記事によれば36時間勤務の連続であるという。
過労による医療ミスが懸念されているのは当然だろう。
過労や圧迫から病院では医師離れが多く、医師不足であるらしい。
鍵を握るのは子育てで現場を離れた女性医師の復帰だそうである。
まだまだ女性が子育てをするケースが多いということか

一方で保育所
共働きの夫婦が保育所に子どもを入れたいが
どこも満員であるという。
定員割れを待っている世帯がすごく多いらしい。
それに伴って今回の保育所の面積の規制緩和がある。
従来では保育所の面積で何人までか決まっていたのに対し
今回の規制緩和では子どもが健康に育つ範囲というものに変わった。

私たちは適切なサイズを状況に応じてシフトしなくてはいけないのでしょう。