日記

親戚が就職前の休みを利用して
一週間ばかり遊びにきた
東京のデパートを見物しにいくという主旨であった

彼が来たことをきっかけに
近くにいる従兄弟が何人か集まり
ささやかな呑みをした。
親戚で呑むのはずいぶん久しぶりで楽しかった。

従兄弟に限らずだが
社会人ばかりになると
どうも会話において
地雷を踏まないように配慮してしまう。
それだけに重要なことが聞けなかったりする
何か共通の話題。例えば
結婚だとか子どもだとかいう話題に逢着しがちなのは
仕方がないことなのであろうか。
つまらない。

この前友人の卒業式があったようです。
私も友人に付き添い祝辞を述べに赴いたが
大抵は研究室での呑みに借り出され
思ったほど集まっていなかった。

集まった友人のうちの一人に
すごく好感を持った。
成長したなと感じた。
恥ずかしいことを言っていたのが
少しまばゆく感じ、いい生き方なんじゃない?と思いました。
負けずにがんばろう。

素直にいいじゃないか と思えた自分がいて
自分まで成長したような気分になれた。
自己正当化、虚栄心のない素直な言葉
これぞ、友だ。


渋滞学 (新潮選書)

渋滞学 (新潮選書)

渋滞について科学する本。
著者の西成活裕はもともとは学者であったが
数学、物理学を工学、社会学へ応用するべく、
渋滞に興味を持ち、その現象においてさまざまな分野を
横断している。
本書はグラフやモデルを用いたどちらかと言えば
科学まめ知識的な体裁をとっている。

群衆は個性を失い独特の行動パターンを引き起こすことは
まあ有名である。
知性の低下を引き起こすパニックなどはその代表例ではないだろうか。
集団において水が気体、液体、固体となるように
自由相から渋滞相への相転移が引き起こるという説明は実に明快であり
水が温度によって相を変えるように、渋滞は密度によるという説明も分かりやすい

本書で頻繁に使われるセルオートマトン法というモデル化の原理は
連続的な現象を離散的に翻訳することである
まさにデジタル化処理のことを指している

本としては少し退屈だったが
彼が言おうとしていること、注目している思考方法はおもしろい。
なによりも科学者はすばらしいなと思った。