ドゥバイの幼児性には狂気じみたものがあるかと思ったが
想像の範囲内かそれ以下だった。
確かにおなじみの沖合に造成した大地に立ち並ぶ住居群ははじめて見るものだったし、
ブルジドゥバイ、先進国から輸入したメトロ、乗客の多国籍ぶりは怒り狂った資本の流入を感じさせる。
彼らはどこか誇らしげに言うのだ、「dubai」と。


おそらく世界一でかい国際空港は
永遠とも言えるほどに免税店が続く。
気が狂ったようにショッピング。


空港のDepartureは目的地を持った人しかいない。
蒸し返るような人の群れは二時間後には全て新しい人へと代謝すると思うと
こんなに旅行する必要があるのかと思わないでもない。


私は一時期、「旅」は普遍的欲求なのだろうと信じ込んでいたが
世界中を見れたからといって、なんだと言うのかとのシラケが顕在化してきている。