医療施設の中は、様々のシステムが顕在化しており、
それらの仕組みを勉強すると同時に、建築的解決を目指さなくてはならない。


同僚のITコンサルは、日本のシステムベンダーで販売されているパッケージを
ベースとしながら、医療のデータ管理システムを現在やっている。
中々、聞いていると面白く、クラウド化していくことで情報的離島を作るという
矛盾しているような問題を考えているようだ。


電子カルテによる診察と処方、看護体制との連絡はシステムならではの、
非建築的な集合の在り方を構築している。
システムは管理業務を構築することがベーシックモデルなのかと知る。


空調設備、給排水、消防といったエンジニアリングな建築的ファクターを
BMSにて管理し、デジタル化された環境情報が手術や治療の基礎データになる。
研究機関のような場所であれば、環境に大して繊細なものも多く、
それらを数値により他と区別する。中々面白いことが起っている。


どこかのだれかが、現在の電力を見える化しようとか言っていたが
こうした環境情報を定量化し、視覚的に「捕まえる」「わかったような気にさせる」ことは
新しいアクションを誘発させることができるのだろうか。


ただ、照度や温室度、音響、空気洗浄度、気流といった環境に潜んでいるパラメータへの
スケール感は持っていると、見えてくる景色もずいぶんと違ってくるかもしれない。


設備屋のおっさんに、丸定規なるものを教えてもらう。
おもしろいもので、流水量を設定し、妥当な摩擦係数を決めてやると
必要なパイプの径と水勾配を自動的に算出してくれるという定規である。
形を具体化する原理は、一杯知っておきたい。