中目黒の居酒屋でTTと呑む。
仕事に打ち込んでいるご様子。
どんな仕事をしているかを聞ける機会でとてもおもしろい。
しかしながら、更に自分を鍛錬する時間を割り出さなければ、
サボテンみたいになってしまうぞ、
と、ソラマメを頬張りながら指摘した。


その後、球突きに行こうぜと相成るも
乗車中に不動産王から連絡、自由が丘で合流することになり、引き続き、お酒を呑む。
合流まで古本屋に寄る。
アルド・ロッシの「都市の建築」を古本屋で発見し、買ってしまう。
眺めているといかにも、おもしろそうである。


サボテンはブルネレスキ、ブルレネスキとぶつぶつ言いながら
古本を漁っている。そんなものがあれば、私がとっくに買っている。
ブル鍋スキは諦めて、イスラム教に関する本をどうやら購入したようである。
彼のパースペクティブのおもしろさを感じる。


ロータリー前で不動産王と合流。
彼はリッパな鼻を持っており、鷹のような鋭い顔つきをしている。
鷹とサボテンとくれば、荒野を思わずにはいられない。
私はさしずめ、インディアンだろうか。
この鷹は、フィアンセをそれはもう、目に入れても痛くないと
言わんばかりの溺愛ぶり。
孫の写真を見せたがる祖父そのものである。
オーギュスト・ロダンの彫刻に感動したようで、その話を聞く。


弦を引っ張れば、ピーンと音のする連中である。
こんな連中が寄ってたかって、
イクラ丼を突っつき合っている、自由が丘の夜は
私がこれまで読んだいかなる短編よりもよく出来たものであった。