冬冬



整理していると昔の新聞記事が出て来た。
フランスではナポレオン・ボナパルト一世によって
導入されたバカロレア資格という統一国家試験があるらしい。
記事は初日にある「哲学」のテストの紹介をしている。
問題は以下の通り。


1.法が時と場所の限定をうけるものならば、普遍的な正義とはいう考えは捨てるべきか。


2.自然をモデル、模範とするのが正しいのは、いかなる領域においてか。


3.デカルトの「欲望」に関するテキストの解釈を述べよ。


上記から1つ選び、4時間かけて論文形式で答えよというもの。
これが高校三年生の時に受けるものらしい。
日本では哲学は選択制となっているので受けなくともいいけど
フランスは必修になっている。おもしろい問題だなと思います。
こうした問いに考えを皆持っているんですね。


人間は多様なもので、考え方も感じ方も同じではないと信じられている。
多分そうなんだと思う。
そうした個人間のコミュニケーションは
理性だけが尺度でそのために出来る限り、論理的、客観的に表現しなくてはならない。
なんでって思うと、なんでもできる気がしてきます。


「私は君たちに何も教えないだろう。哲学は知識ではない。
哲学はすべてを問題とする反省の方法なのだ。ただ、それには一つ条件がある。
それは君たちの思考力だけを用いることだ。
思考するとは、賛成と反対に耳を傾ける事のできる公平な判断力であり、
少しばかり高められた良識なのだ。」


記事ではある哲学者の言葉を引用している。
この言葉は力を与えてくれます。
考えるってことは、奢らないことや謙虚さなんだと思う。