昼休み。
増沢洵の仕事が載っている、
「住まいの探求」増沢洵:1952-1989という本がある。
彼の仕事では最小限住居が有名で
現在では9坪ハウスの原理にこの仕事があるようです。
彼は東京生まれで
東大工学部建築学科卒業後
アントニン・レーモンドに師事している。
個人で最小限住居や原邸などを設計して
31歳で事務所を開設している。
こういった建築家の変遷に自然に目がいく。
本書で彼が書いているメモがおもしろい。
コンスタティン・ブランクーシは
「大樹の下では何も育たない」
と残してオーギュスト・ロダンの元を去っていったという。
ブランクーシは
「単純性というのは芸術における目標ではない。
しかし事物の眞の意味に近づくと誰でも自分自身に反して、単純性に到達してしまう。」
と言っているそうである。
増沢はこの言葉から幾何学を単純性の指標としているポモに
なんらかの違和感を唱えているようである。
最小限を考えた建築家が単純性についてどう考えていたのか。
同じマコトであるだけに気になる存在である。
次回は鈴木恂でお送りします。