三越前

銀座日本橋丸の内あの辺りへ行く
時間が少し空いたから
スーツでも新調しようかという足取りの男

いいシャツを来てバリッとした姿が
一瞬ガラスに反射し
仕事という魅力的な出来事へ
自分が浸っている優美な姿に酔いしれてでもいるのか

目地幅5ミリの御影石の上を
新しいブラウンの革靴が横切っていく
そこにはランクが歴然としており
優れた品のいい身だしなみと自分が通うガラス貼りのブティック
酒に浸りいい音楽
女にだって不便はなさそうだ

そんな晴れ舞台に思え
東京というとき、やはりここが東京なのではないか
彼らはブランドにこだわる自分を演出し
それによって自分を高めているのだ

受付嬢一つみてもさほど変わらないだが違う
そうさせるものがここには感じる
がんばろうじゃないか